世界文化遺産への道のり

世界文化遺産とは?

世界文化遺産とは、世界の人々全員の宝物として大切に守っていく必要のある、貴重な文化財や自然のことです。

これらを国際社会が協力して守り、次世代に伝えるための決まりが1972年にユネスコの総会で採択された「世界遺産条約(世界の分化遺産及び自然遺産の保護に関する条約)」です。

世界遺産に登録されるためには、「世界遺産一覧表」に記載される必要があります。

今回、国立西洋美術館は、文化遺産として世界遺産に登録されました。

ル・コルビュジエとは?

20世紀を代表する近代建築の巨匠の一人です。

本名:シャルル・エドゥクァール・ジャンヌレといい、ル・コルビュジエという名前は、雑誌「エスプリ・ヌーブォー」の中で用いたペンネームです。

世界各地に70以上の建築作品があります。今回の世界遺産では、7ヵ国17資産が対象となります。

建築分野以外にも、絵画、版画、彫刻などの芸術作品の制作をはじめ、インテリアのデザインや執筆活動にも取り組み、住宅から国連ビルの原案まで幅広い制作活動を展開しました。

国立西洋美術館

世界遺産登録までの道のり

2007年(平成19年)
9月 フランス政府から日本政府へ共同推薦の依頼
日本政府が、国立西洋美術館本館を「世界遺産暫定一覧表」へ記載
12月 国立西洋美術館本館を国の重要文化財(建造物)に指定
2008年(平成20年)
1月 日本政府が、「ル・コルビュジエの建築と都市計画」の世界遺産への推薦を決定
2月 関係国を代表して、フランス政府がユネスコ世界遺産センターへ推薦書「ル・コルビュジエの建築と都市計画」を提出
10月 国際記念物遺跡会議(イコモス ICOMOS)による現地調査
2009年(平成21年)
5月 イコモスから「記載延期」とする勧告
6月 第33回世界遺産委員会(スペイン)で審議→「情報照会」とする決議
2011年(平成23年)
2月 関係国を代表して、フランス政府がユネスコ世界遺産センターへ「ル・コルビュジエの建築作品ー近代建築運動への顕著な貢献ー」として追加情報を提出(推薦書のタイトルの変更、構成資料の見直し等を行った)
5月 イコモスから「不記載」とする勧告
6月 第35回世界遺産委員会(フランス)で再審議→「記載延期」とする決議
2014年(平成26年)
9月 関係国を代表して、フランス政府がユネスコ世界遺産センターへ推薦書(暫定版)「ル・コルビュジエの建築作品ー近代建築運動への顕著な貢献ー」を提出
2015年(平成27年)
1月 日本政府が、「ル・コルビュジエの建築作品ー近代建築運動への顕著な貢献ー」の推薦を決定
関係国を代表して、フランス政府がユネスコ世界遺産センターへ推薦書(正式版)「ル・コルビュジエの建築作品ー近代建築運動への顕著な貢献ー」を提出
8月 イコモスによる現地調査
2016年(平成28年)
5月 イコモスによる勧告
7月 第40回世界遺産委員会(トルコ)で審議